1969年の夏。
ニューヨーク州ホワイトレイクで両親が営むモーテル「エル・モナコ」を手伝う
エリオット(ディミトリ・マーティン)は地元商工会の会長もまかされていた。
寂れきったこの土地に息苦しさを感じる彼だが、
ある日ウッドストック・フェスティバルを開く予定だった土地が開催許可を
取り下げたというニュースを聞いてひらめいた。
そのフェスティバルをこのホワイトレイクへ誘致しようと
エリオットはすぐさま行動を開始する・・・。
伝説の(ということだが残念ながら私は全く知らない)ウッドストック・フェスティバル。
本作はこのフェスティバルが始まるまでの町の騒動と
エリオットの奮闘を描いた作品。
そんなわけでフェスティバルの演奏そのものは登場しない。
それを期待して鑑賞すると肩透かしとなる。
何かをやろうとすると必ず立ちはだかる壁や問題。
つまりそれはヒッピーに町をメチャクチャにされると反対する人々や
逆にこれはチャンスと牧場の貸し出し金額をアホほど値上げする牧場の持ち主など。
エリオットの母親もまたそんな1人。
「エル・モナコ」の一部屋をカーテンで3つに分割して数を増やしたり
客の使用したシーツのにおいをかいで「まだ洗濯する必要なし!」と言ったり。
このエリオットの母親の強欲さと頑固さにはウンザリした。
自分の歩んできた人生から「頼れるのは自分だけ」と学んだのだろう。
自分の夫や息子さえある意味信用していない。
それでもエリオットの父は母のそんな面すら包みこみ彼女を愛している。
ショボい風貌の親父だがなんという包容力。
どいつもこいつも・・・と思う中、このフェスティバルによってエリオットの父親の
変わっていくエピソードだけは心が和らいだ。
物語の最初と最後では別人のように違って見えた。同じヒトだよね??
1960年代から70年代にかけてのアメリカの象徴・・・
ヒッピー、ドラッグ、フリーセックスetc。
それらに興味がないからだろうか。
今ひとつ心に響かない作品となってしまい残念。
ウッドストックがやってくる! オフィシャルサイト