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国家情報院捜査官スヒョン(イ・ビョンホン)の婚約者がある晩何者かに殺され バラバラ死体となって発見された。 入手した警察資料から犯人がギョンチョル(チェ・ミンシク)という猟奇殺人鬼であると 突き止めたスヒョンは殺された婚約者のために復讐を心に誓い ギョンチョルを徐々に追い詰めていく・・・。 若い女性の皆さーん。 知らないヒトの車に乗ったりしちゃいけませんって! 昔お母さんに散々言われませんでしたか? 猟奇殺人犯ギョンチョルの悪魔のような異常さは語り尽くせないほどだが、 スヒョンもまた復讐に燃える悪魔である。 彼の誓いは 「犯人に恋人と同様の苦しみを与える」ではなく 「恋人の苦しみを倍にして与える」という復讐倍返し。ひぇ〜っ。 だから即殺したりはしない。 痛めつけて恐怖を与えた上で少しだけ逃げ道を作る。 しかしまた追い詰めて更に痛めつける・・・。 どうして一思いに自分を殺さないのか? そもそも男は一体誰なのか? そんな疑問を抱きながらも新たに罪を重ねようとするギョンチョル。 本当にこの男、根っからの悪魔だ。 しかし彼にとってさぁまさにお楽しみのスタート!という場面で必ずスヒョンが現れる。 まさにギョンチョルにとってスヒョンこそが悪魔だったに違いない。 繰り返されるこのシーンは妙にユーモラスで思わず笑いがこみ上げる。 恐怖と笑いの表裏一体。うまいわ〜。 一番笑ってしまったのがギョンチョルの友人(これまた猟奇殺人を繰り返す悪魔)が スヒョンによって刺された手のナイフを抜こうとするシーン。 痛みをこらえて一気に手からナイフを抜く。 するとヒュンッと軽い音とともにナイフの柄だけが抜けて愕然とする男・・・。 怖くて痛いけれど可笑しくて可笑しくて。 始めこそは悲しみを憎しみに変え復讐の鬼と化すスヒョンに感情移入できるものの 次第にただの悪魔へと変わっていくその姿は哀れでしかないし、 彼の行動に空しさを感じてしまう。 やはり憎しみの連鎖から幸福は生まれないのだ。 そこには新たな悲しみだけが残ってしまう。 「一番苦しい瞬間に殺してやる」 そうギョンチョルに言い放ったスヒョンが最後の最後に選んだ方法には・・・ 恐ろしさのあまり言葉を失った。 何の罪もないギョンチョルの家族(特に息子)まで巻き込んだスヒョンは 間違いなく悪魔と成り下がってしまったのだ。 涼しい顔して殺人犯を追い詰めるスヒョンと絶えず脂ぎった顔で 残虐な殺人を繰り返すギョンチョル。 まさにイ・ビョンホンとチェ・ミンシクがそれぞれはまり役ではあるのだが、 あまりにもはまり過ぎていて残念。 この2人の役を入れかえてみたら意外性もプラスされて更に面白かったかも・・・ なんて思った私だが、イ・ビョンホンはそんな役は引き受けないのかしら?? 2010年 韓国映画
by sabunori
| 2012-04-24 23:11
| DVD・VIDEO・TV
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