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1982年の冬、アメリカ南極観測隊第4基地に1匹の犬がやって来た。 更に上空にはその犬をライフル銃で執拗に狙う1機のヘリコプターの姿が。 着陸し狂ったように犬に発砲し続ける男はアメリカ基地の隊員によって射殺される。 乗っていたヘリコプターがノルウェー国籍だったことから、ヘリパイロットのマクレディ (カート・ラッセル)は仲間とともにノルウェー基地へと向かう。 しかしそこで見たのは廃墟と化した基地と隊員たちの死体だった・・・。 しかしオリジナル・タイトル「THE THING」からよくもまぁ「遊星からの物体X」 などという邦題を思いついたものだ。 決して文句をつけているのではない。逆に感心しているのだ。 さて、この作品だが言わずと知れたジョン・カーペンター監督の代表作の1つ。 気が遠くなるほど久しぶりに鑑賞したのだが、いや〜っやっぱり面白い! 閉ざされた空間と限られた登場人物たち。 一見誰が「それ」に蝕まれているかわからないことから 仲間の間で生まれる互いへの疑心暗鬼と誰を信じればよいかわからなくなる焦り。 最近のこの手の作品とは違い、本作では「それ」はなかなか姿を現さず それゆえに心理的にジワリジワリと追い詰められていく。 それが逆に観ている側に恐怖を植えつけるのだ。 もう1つ物語に大きく貢献しているのがエンニオ・モリコーネによる音楽。 ドーン、ドーン、という効果音にも似た静かだが不安を掻き立てるBGMが素晴らしい。 カート・ラッセルも好きな俳優ではあるのだが最優秀演技賞モノの活躍をするのは やはりなんと言ってもハスキー犬たちだ。 特にコロリとうつぶせになった状態で手をクルリンと曲げて 注射を打ってもらうシーンの愛らしさに私は思わず骨抜き状態。 そんな彼らを皆殺しにするなんて・・・。(号泣) 愛犬家にはオススメできない作品、とも言えるかも。 余韻を残すラストシーンが美しい。 迫り来る死を背に交わされる2人の静かな会話が心に沁みる。 1982年 アメリカ映画
by sabunori
| 2012-09-28 20:38
| DVD・VIDEO・TV
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Comments(4)
またまたお邪魔しちゃいました。
この映画、私も大好きなんです。 ラストシーン、静かに終わる…というのがまた何とも言えず怖くて、よく練られた映画だと思います。 でも最初に見たときは、シラタキが少しの間食べられなくなりました。 といいつつ何度も見ているワタシ。 そうそう、「飲茶」の件、日本語読みすると「いんちゃ」になってしまい、 あまり美味しく響かないからかも、と何となく思いました。本当はどうなんでしょうね?
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sabunori at 2012-09-29 22:54
くさかんむりさん、こんばんは。
おお、くさかんむりさんもこの作品お好きですか! おっしゃる通りあのラストシーンの静かさがジワジワと恐怖心を あおりますよねぇ。 作品全体を通して感じるのは抑えた演出の素晴らしさでしょうか。 心理的な恐怖がジワジワと押し寄せてきてホント、よくできていますよね。 「シラタキ」・・・ははは、なるほど~。 「飲茶」、確かに日本語読みだと美しくはないですね。 そういうこともあるのかもしれませんね。
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千馬(太)
at 2012-10-01 10:05
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私も! ワタシも! この映画だ~い好き! ホラーはこうでなくちゃ、と今でも思ってます。
もう、しばらく見てないなー。リメイクも見損なったし…。 「雲呑」「焼売」も、飲茶系はなぜか広東語読みで定着してますね。
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sabunori at 2012-10-01 23:29
おっ千馬(太)さまもこの作品のファンでしたか!
そうそう、まさにホラーのお手本ですよね。 リメイクというか前日譚のあの作品、私観ましたが (感想がなかなか書けない、というか書くことがない) 作る必要あったかな??という感じでしたー。 「雲呑」「焼売」・・・確かに。「春巻」はなぜか日本語読みですが。 今日の授業では更に香港芸能人の苗字の日本語読みについても 疑問が飛び交いました~。
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