昨日は韓国映画のハシゴをしたのだが・・・
いや〜っこの作品を最初に観ておいてよかった・・・。
ここまでドロドロで悲惨なハナシだとは思わなんだ。
そのエグさといったら香港映画を観ているかのような錯覚を起こすくらいで。
更に恐ろしいのはこれが実話をベースに作られているという点。
一体どこまでが実話でどこからがフィクションなのか??
いずれにせよフェリーを利用して韓国から中国へ旅するのだけは
今後絶対にしないわ〜っと心に誓う私なのだった。
テーマは臓器売買の闇取引。
病に苦しんでいる者にとっては金で健康を取り戻せると言われれば
飛びついてしまう気持ちはわからなくもない。
例えそれが違法だとわかっていても気づかないふりをして。
しかし自分が金と引き換えに手に入れる臓器は一体どこからやってくるのか。
善人と悪人。心の弱さと思いの強さ。
その境界線は紙一重で人間はどちらの顔も持ち合わせている。
本作でも登場人物たちがさまざまな顔を覗かせていく。
臓器を奪われるターゲットとなる女性以外は。
まるで運命に弄ばれるような彼女の身に起こる出来事の数々は
あまりにも悲惨で自分の身におこることを考えただけで倒れそうになる。
一気に死を迎えるならそれはまだマシなのだ。
恐怖に怯えて一瞬でも生きられる希望を目の前にチラつかされて
また絶望に打ちのめされる。
これほどまでに悪夢のような終焉を迎えなければいけない人生を送るほど
彼女がどんな罪を犯したというのか。
邦題の「共謀者」とは一体誰のことなのだろう。
当人同士がその意識はなくとも、この人物とあの人物、
あの人物とあの人物と多くの登場人物が共謀者として繋がっていた。
ラストのドンデン返しは少々やりすぎ感もあったし、
あまりにも血生臭い物語なので他人に薦める気は起こらない。
ただ恐ろしいほどの力強さを感じる作品だったことは事実。
共謀者 オフィシャルサイト