映画以前の問題。
まずこのポスターはいかんでしょ。
何ゆえ主人公2人の名前と顔が逆になっているのだ??
この手の作品では「タワーリング・インフェルノ」という
あまりにも偉大な作品がすでにあるため、
どう転んでもそれを超える作品を期待することはできない。
でもいいの。パン・ブラザーズ作品だもの。
彭順(オキサイド・パン)監督の奥方李心潔(アンジェリカ・リー)が
例の如く本作でもヒロインとして劉青雲(ラウ・チンワン)演じる
消防士の妻を演じている。
今回もまた顔にドンピシャな気の強~いオンナの役で、
終始「一体どこがよくて主人公はこのオンナと結婚したのだ?」と
そんな疑問がつきまとって困った。
彼女は受診中のクリニックでビル火災に見舞われ
担当医師の男性とともにビルの中を逃げ惑うハメになるのだが
逃げる途中で親とはぐれてしまった子供を助けようとしたのを
自分の命が危険にさらされると医師に止められる。
後に彼女は医師をその件で責め立てるのだ。
あの状況で自分の命を優先してしまう者を責める権利は誰にもない。
ましてや彼女自身も結局は「とめられて仕方なく」であろうとも
子供を助けることを放棄してしまったではないか。
なんとも身勝手な正義感だなぁ・・・とうんざり。
とどめは夫に助けてもらい感謝の気持ちを口にするかと思いきや
いきなりよよよ・・・と泣き出して「お腹の赤ちゃんがいなくなった」ですと。
気持ちはわからないではないが、あれだけ命がけで自分を含む
ビルに残された人々を救ってくれた夫に感謝の言葉をかけてあげてよ・・・
夫が彼女の一体どこに惚れたのかやっぱり最後まで理解できない私だった。
ところでこの作品、舞台が香港かと思いきや実は広州だった。
もうそれだけで私のテンションはかなり下降ぎみ。
でも火災の原因が業者がビルの中でポイ捨てした煙草の不始末だったり
水の容器にヤバい薬品を入れて空きフロアに大量の不法投棄をしたり・・・
そんなエピソードは大陸なら確実にありそうで妙にリアルだったような。(笑)
香港映画