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大好きな香港をまた1つ見つけた。 いつの間にか(って言っても正確には知らないうちに、というワケではないが) 香港から消えてしまったもの・・・ 「東洋のカスバ」なんて言われていた(?)らしい九龍城に始まり 大排擋(ダイバイトン)と呼ばれる食べ物屋台(今では固定式のお店がほとんどだ)、 木綿の花柄ワンピがワンサカあって大好きだった「cotton collection」など数々あれど この映画の舞台ダイヤモンド・ヒル(鑚石山)のバラック群もまた今となっては なつかしいちょっと前の香港の風景だ。 一体誰が名づけたのか。 「じゃダイヤモンド・ヒルの駅で待ち合わせね」 なんて言われてMTRに乗って初めてダイヤモンド・ヒルの駅に降り立ち、 周りを見渡したら絶対誰もがそう思わずにはいられなかっただろう。 そんなダイヤモンド・ヒルのバラック群のダイホム・ビレッジで焼き豚屋を切り盛りする 朱一家。おやじ(グレン・チン:陳英明)も2人の息子ミン(ホウ・サイマン:何世文)& サイ(レオン・ツィーピン:梁仕平)もブタのように丸々して「どこから見ても親子」な3人。 (そもそも「朱」の発音は「ブタ」を意味するのだ) トラックに3人並んで乗り込んで仕入れてきた焼き豚用のまるごとのブタを1匹づつ 肩にかついで家へ向かう・・・ 「絵になる」なんてもんじゃない。 シュールな世界観。 ほほぉ、焼き豚ってこうやって作られていくんだ、とその仕事ぶりも興味深く、 入り組んだ路地だらけのダイホム・ビレッジと大きな道路を隔てた向こう側に そびえ建つハリウッド地区という名の超高層マンション群のコントラストがイカしてる。 チンピラのウォン(ウォン・ヤウナン:黄又南)もまたダイホム・ビレッジに住む1人。 パソコンで出会い系サイトの管理をしつつ、恋人に客を取らせるというヒモ状態。 そんな彼らの前に1人の美少女の上海娘トントン(ジョウ・シュン:周迅)が現れて やがてハナシはとんでもない方向へと向かっていく・・・。 どのシーンを切り取ってもリアルな香港の香りがする。 天使のようだったトントンが悪魔に変わり、許せねぇ!とばかりに包丁を手に 大通りを渡りハリウッド地区へと乗り込むウォンとミン。 トントン姉ちゃんの危機だ!とばかりバラックの屋根に上り大きな白い布に 真っ赤なペンキで「走(逃げろ)」と書いた旗をハリウッドに向かって振り続けるサイ。 超高層マンションをバックに風に揺れる旗と少年の影。 心に刻み込まれる名シーン。 他にも朱一家が飼っているママという名のブタや朱家で働く朱パパにぞっこんな おばちゃんや大陸からやってきた怪しい女医など曲者登場人物がいっぱい。 だけど誰もかれも香港の路地を歩いていたらヒョイ、と出会いそうなヒトばかりだ。 (実際朱一家の2人の息子たちはスタッフに町でスカウトされたらしい) ストーリーはかなりブラック・コメディ。 だけどあのラストシーン、3人が乗ったトラックの対向車でタバコを吸う男・・・ あのシーンのために1時間半このストーリーを追い続ける価値はあるかもしれない。 フルーツ・チャン監督に抱きつきたいほどブラックで大好きなラストシーンだ。 ハリウッド★ホンコン オフィシャルサイト 2001年香港・フランス・日本合作映画
by sabunori
| 2006-08-11 14:30
| DVD・VIDEO・TV
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Trackback(1)
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Comments(8)
Tracked
from DVDジャンル別リアルタ..
at 2007-02-10 16:28
タイトル : ハリウッド★ホンコン
香港の下町に暮らす焼豚屋の少年とその家族の前に現れた上海娘。彼女は少年とその周囲を魅了していくが…。急激に変化する都市とそこに暮らす人々が体験する事柄を「ドリアンドリアン」のフルーツ・チャン監督が見事に寓話化した作品。... more
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at 2006-08-11 20:58
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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sabunori at 2006-08-11 21:11
鍵コメさん、こんにちは~。
いえいえ、この作品はDVDで観ました。 ずっと長い間観よう観ようと思いつつそのままになっていたのですが 観てよかった!登場人物がとにかくみんなキュートですよねぇ♪ なんでもっと早く観なかったんだろう・・・! あのラストシーンは拍手モンでした。 ・・・ところで私からのメールはご覧になってますでしょうか??
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acine at 2006-08-11 22:19
sabunoriさん こんばんは!
これって、フルーツ・チャンだったんですねー! 今の今まで気付いてなかったです。レンタル屋でもよくその背中は 見てたのに、何で気がつかなかったんだろう。 私も、フルーツ・チャンのブラックな感覚・・・すごく好きです。 包丁と言えば、みんながうわーと包丁持って押しかける、うわーっと ケンカするシーン・・・怖いんだけど、何故か血が踊るんです(笑)。 香港映画ならではのシーンですよね。 何はともあれ、この映画要チェックですね!
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sabunori at 2006-08-11 23:53
acineさん、こんばんは~~。
そうですよ、フルーツ・チャンですよ! 彼はリアリティあふれる香港を描くのがとにかくうまいですよね。 あのラストシーンについて話したくてムズムズしているのですが、ご覧になるコトを 考えて我慢しますね。う~~つらい。 ちょっとグロいシーンもありますが包丁持ってケンカのシーンで血が踊る acineさんならきっと大丈夫でしょう。(笑) それがなんとも不謹慎ながらおかしくておかしくてうまいなぁ・・・と ますますフルーツ・チャン監督を好きになってしまいました。
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CaeRu_noix at 2006-08-13 11:34
にーはおん。
これはちょっとブラック過ぎてかたまってしまいましたよ・・。 でも、フルーツ・チャンは大大好きなんです。 「メイド・イン・ホンコン」がちょーお気に入りー。 サム・リーってどうしているんでしょうかね? sabunoriさんはまた香港にいかれるんですね。 私はこないだのスペイン旅行で香港に初入国しましたよ。 そ、それもトランジットのために20分ほどの滞在でしたが・・・。 入国カードまで書かされ荷物の預け直しをした香港空港20分の旅でした。 飲茶がしたかったー。
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sabunori at 2006-08-13 23:29
かえるさーん、にいはおん。
ありゃ~ブラックすぎましたかー。笑 わかります、わかります。あのブタ背負う親子の姿だけでも十分シュールだし、 あのお店で働くおばちゃんの行く末もえぇ〜っ!?だし、怒りはわかるけど 包丁持って乗り込むってあんた!ですよねー。 ところで「祝20分間の香港上陸~」! 空港内にも飲茶できるレストランはあるのでもう少し時間があれば・・・。 香港は空港も結構楽しいですよ!
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at 2006-08-14 19:54
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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sabunori at 2006-08-14 21:11
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