ロンドンの病院でX線技師として働くジーナ(レナ・ヘディ)は仕事も充実、
恋人ステファン(メルヴィル・プポー)との関係もうまくいっている。
そんなある日、ジーナの父(リチャード・ジェンキンス)の誕生日を祝う会で
突然父の家の鏡が割れる。
その場にいたジーナ、父、ステファン、ジーナの弟、弟の恋人に
その時から次々と恐ろしい出来事が起こり始める。
ある日ジーナは自分にそっくりな女を見かけるのだ。
そしてその直後に見舞われる交通事故で意識の一部を失ってしまう・・・。
朝起きて鏡を覗くと、そこには見知らぬ誰かが映っていたら・・・
鏡を通して見えている自分と他人に見えている自分が全然違う姿形だったとしたら・・・
そんなことの1つや2つ、誰でも考えたことはあるはずだ。
「鏡が割れると7年間不幸が降りかかる」というジンクスがあるという。
「鏡」という存在自体がミステリアスであるが故、なんとも興味をそそられる。
鏡に映したかのように自分にそっくりな女。
ある日を境に別人のように感じられる恋人。
事故によってなくしてしまった記憶のかけら。
自分の身のまわりで一体何が起こっているというのか。
テーマや素材自体は興味深い作品だ。
フォトグラファー出身だという監督らしく、そのビジュアルセンスに思わず惹きつけられる。
夜の人気(ひとけ)のないロンドンの地下鉄、ジーナの弟が住むアパートの螺旋階段。
ジーナを演じるレナ・ヘディを筆頭にステファン役のメルヴィル・プポーその他の
役者陣もその美しさが際立っている。
ただ、ストーリーはといえば、なんとも中途半端というかどこかスッキリしない。
あ、そういう方向ですか、というか、だからなんだったんだろう、というか・・・。
もう一歩踏み込んでくれたら更におもしろさが増しただけにちょっと残念。
まぁ映像美を楽しめたからよしとするべきか?
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