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最近会った香港に住む友人がしみじみと言った。 「やっぱり香港俳優では李修賢(ダニー・リー)がいいよ、うん」 香港映画といえば80年代~90年代でしょう!と考えている私ゆえ 全盛期の彼の姿も少しは知っていると思っていたのだが 考えてみたら李修賢の作品ならこれ!というモノを挙げられない自分に気づいた。 こりゃイカン!と思っているとちょうどこの作品を観るチャンスが。 チンピラのケツの穴(張家輝:ニック・チョン)はスタントマンを仕事にする 母親(羅蘭)と2人仲良く暮らしていた。 ある日彼は母親が当てた馬券の換金先で殺人事件に巻き込まれて 重要参考人として警察へ連行される。 彼の聴き取りの担当は定年まであと3年の千年虫(李修賢:ダニー・リー)。 聴き取り調査をノラリクラリとかわすケツの穴を監視せよという上司の命令で 千年虫は24時間彼と行動を共にせざるを得なくなる・・・。 これっていわゆる李修賢出演作品の中では少々異色作だと思う。 定年間近の千年虫は署内で普及しているパソコンにもなかなか対応できず 家でも海外で暮らす娘からのメールに2時間かけて返信。 それも汚い自筆の手描きのメモを見ながらたった1行のメールだったりして。(笑) そんなモッサリおやじの隣でチンピラキャラ炸裂の張家輝。 たかだか10年前の作品とはいえ・・・若いわ〜。 顔が現在に比べて素直で明るい。(笑) 私の天敵(笑)杜琪峰(ジョニー・トウ)作品で暗い役ばっかりやってないで こんなふうに明るい彼ももっと観たいものだ。 この2人のコンビネーションが思いのほか相性良くミッケモノ的作品だった。 2人がカラオケで張學友(ジャッキー・チュン)の唄い方をマネながら 熱唱するシーンは結構好きかも。 (しかし唄っているのはなぜかBEYONDの曲) 明るいといえばケツの穴の母親を演じる羅蘭の自由奔放さには度肝を抜かれる。 借金取り(林雪:ラム・シュッ)の前で親子で互いに刃物で刺しあい 一芝居打って借金取りを追い返したり、殺人犯に家に侵入されて 咄嗟に目が不自由な老女を演じたり、時には認知症を装うわ、やりたい放題だ。 こんな親子隣に住んでいたら迷惑だが観ている分には楽しくていいわ〜。 中途半端に長髪の林雪がほとんど伊集院光と見分けがつかなかったのにも 驚いたが、それ以上に驚いたのはこの作品の監督が張敏(チョン・マン)だったこと。 多くの作品に出演していた女優だが(私はどうにも苦手なインパクトある派手顔) 彼女が自ら「張敏電影公司」なるモノを設立し、監督業にまで手を広げていたとは この作品を観るまで想像だにしなかった。 なかなかやるではないか。と、今更ながら張敏にエール。 1999年 香港映画
by sabunori
| 2009-09-30 13:50
| DVD・VIDEO・TV
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