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ボリス(ラリー・デヴィッド)はかつてノーベル賞候補になったこともある 物理学者だが、妻と別れ今ではすっかりうらぶれた1人暮らし。 そんな彼のアパートに田舎から家出してきた若いメロディ (エヴァン・レイチェルウッド)が居候することになる。 若く世間知らずのメロディはいつしかボリスを自分の運命の人と思い込み やがて2人は結婚。 ところがそんな2人のもとに娘を探してメロディの母親がやって来て・・・。 ウディ・アレン記念すべき第40作目の本作は舞台をロンドンから 古巣のニューヨークへと戻した。 個人的にはウディ・アレン作品はやっぱりニューヨークが舞台の方が落ち着く。 都会の片隅でゴチャゴチャ、ガチャガチャ重箱の隅をつつくような出来事で 笑ったり泣いたりする大人の物語にはやっぱりニューヨークが似合う。 中華街の小さなレストランで食事をしても、ユニクロで洋服を買っても どこかお洒落に思えてしまうのはウディ・アレン映画の魔法だろうか。 本作ではウディ・アレンの分身のように自分の偏った価値観をまくしたてる ボリスのキャラクターが強烈だ。 手を洗う時には必ず「Happy Birthday To You・・・」を2度繰り返して唄う。 彼の持論では2度歌い終わる頃には手から菌が消え去るのだ。(笑) 絶対そばにいたら面倒臭いオヤジだよなぁ・・・とは思うものの どこか私自身と重なる部分があるようなないような・・・。(認めたくはないけれど) 私が思わず「賛成!」と声をあげそうになった彼の意見は 「さまざまな職業につくにはそれぞれ資格が必要なのに なぜ子供を産むための資格を作らないのか?」というもの。 その通りだわ! 周りの仲間たちからすればちょっと面倒くさい性格のボリスだが メロディにとっては「全てをわかっている大人」に見えるのだろうか。 彼女はボリスに反論するでもなく、彼の意見を受け入れながら暮らしていく。 夫というよりは父親に近い感覚なのだろう、きっと。 夫に感化されて若い娘らしからぬ思想を口にする可愛い顔したメロディは 同世代の男性たちからはもてそうな気がする。 とはいえ個人的にはこのエヴァン・レイチェルウッドの綺麗さが理解できない。 顔がボンヤリとしていてつかみどころがない。 絶対に似顔絵を描けない顔だ。 別の作品で見てもきっと彼女だと気づかないに違いない。 人生においてさまざまなごたくを並べるボリスだが、 結局のところその人生は偶然の積み重ねだったり風まかせだったり。 でもそれでいいのだ。 人生を複雑に考えすぎるとロクなことはない。 「物事を複雑に考えすぎない」 それが幸せになるコツな気がするのだ。 人生万歳! オフィシャルサイト
by sabunori
| 2010-12-30 21:14
| MOVIE
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Comments(2)
sabunoriさん、こんばんは。
一年の締め括りに相応しいような作品を年明けに観てしまった感があります。 NYというお洒落な街にユニクロが出てきた時はちょっと誇らしげな気分になってしまいました。笑 >「さまざまな職業につくにはそれぞれ資格が必要なのに >なぜ子供を産むための資格を作らないのか?」 ↑この意見、僕も同感です。 昨今の虐待や躾が出来ていない現状を考えれば、資格制度も必要なんじゃないかと思ってしまいますね。 それから…『しあわせの雨傘』の記事を読み違えてしまっていたようで済みませんでした。 僕もあのピンクのドレスにツッコミ一票でした(笑)。 GAYに関しては予想外のウディ・アレン監督作での登場で、あれにはビックリしました(笑)。
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sabunori at 2011-01-17 22:44
Elijahさん、ご覧になられたのですね~。
あはは、確かに言われてみればあの大団円のエンディングは1年の 締めくくりという雰囲気ですね。 子供を産む資格については私もボリスの意見に大賛成です。 あとやたらと子供を増やす親も自分たちの家計状況を考えた家族設計を すればいいのに・・・とついつい考えてしまいます。 まぁ1人も子供を産んでいない私にそんなことを言う権利はナシ!と 言われそうですけどね。(笑) あのラストでバタバタとカップルが成立してしまう展開、すごかったです。 まさかお父さんが・・・ねぇ。 「しあわせの雨傘」、私の感想を読めば誰でも「面白くなかったんだな」と 思いますよね。 だからElijahさんに気を使わせてしまいこちらこそゴメンナサイ。 なんでしょうね~私、年々フランス映画に対して厳しくなっていく気がします。 だけどフランスの大人が思い切り大きな顔をできる環境とか ファッションとかライフスタイルとか・・・ そういったものは大好きなんですよね。 あ、あと子供の服装も! ところであのピンクのドレスには突っ込みますよねぇ。 もしかして伸縮自在のストレッチ素材!?(笑)
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