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親友ニー(郭采潔:アンバー・クオ)の恋人カイ(彭于晏:エディ・ポン)の子供を身ごもり 途方にくれるイージャ(陳意涵:アイビー・チェン)。 事実が発覚しカイに怒りをぶつけ別れを切り出すニーだが カイは「愛しているのは君」とニーをあきらめきれない。 一方イージャの兄クアン(阮經天:イーサン・ルアン)は吃音持ちだが 真面目で優しい青年。 彼の仕事先である5つ星ホテルに宿泊客としてやってきた美しい女性ファン (舒淇:スーチー)と知り合うが、彼女は親ほど年の離れたパトロンである ニーの父親(鈕承澤:ニウ・チェンザー)との結婚をひかえていた。 更に若くして青年実業家として成功した潔癖症のマーク(趙又廷:マーク・チャオ)は 仕事で訪れた北京でシングルマザーの女性(趙薇:ヴィッキー・チャオ)と知り合う・・・。 あの子とこの人が兄妹で、あの子の父はこの人で、 この子はこちらとあちらの2人の間で揺れていて、 えぇ〜っこの子はもしやこの人の子なの!? とまぁ、おいおい世間はこんなに狭いのか!?と思わず考えてはしまうものの、 とにかく心ときめくキャスティングとタイトルどおり「愛」にあふれるストーリー、 そして李屏賓(リー・ピンビン)の撮るいつもながらの美しい映像と3拍子揃った 愛すべき作品だった。 これだけ出演人物がいたら128分の上映時間も仕方ないかな。 その複雑に入り組んだ人間関係を紹介していく冒頭のタイトルロールは ポップな映像で、思わずこれから始まる物語に期待を膨らませる。 キャストの紹介が済むとスクリーンの文字たちがパラパラと崩れて消えていくのも なんともキュート。 タイトルにもあるとおり、テーマはズバリ「愛」。 このタイトルはあまりにもベタなのでは??と思うのだが・・・ このストレートさが良いのかしら?? 「愛」とは言っても男女の恋愛だけではなく、親子愛、兄妹愛、友情とさまざま。 一番印象的だったのはクアンとイージャ一家の家族愛。 一家で食堂を経営しているのだけれど、お父さんはお母さんにお店をまかせて いつでもブラリとどこかへ出かけてしまう。 毎日それに文句を言いながら厨房で料理を作り続けるお母さん。 でもお母さんはそんなお父さんを心から愛している。 でも悔しいからそれは絶対お父さんには言わない。 でも娘にもバレバレなくらいだから絶対お父さんもわかっていると思うけど。(笑) こんなお父さんの一体どこに惚れてるの?と思ったらその答えはすぐに出た。 イージャが家族に妊娠を告げるシーン。 一家団欒の夕食時、具合が悪そうだからとお母さんがイージャに 薬を飲むように勧めたがイージャの口から出たのは「子供ができたの」という言葉。 ご飯を口にかきこむお父さんの口からポツリと出た言葉は 「それじゃ薬は飲めないな」 これは・・・お母さんじゃなくても惚れるかも〜。(笑) それに続いてお母さんもポツリ。 「ああ、この年でおばあちゃんになっちゃうのねぇ(ため息)」 こんな調子でお父さんの大らかな発言の後にいつでもピリリと締めの一言を加える お母さん・・・お似合いのカップルである。ステキ。 兄であるクアンも含め誰一人怒り出すわけでも泣き出すわけでもない。 だだ娘(妹)の身体をいたわり、未来に向けての話をするだけ。 さりげないけど温かくなんて良い家族! それぞれのエピソードに愛があふれ、登場人物誰もが愛しい物語。 イーサン・ルアンは同監督の前作「モンガに散る」とは全く違う印象の役どころ。 今年の2月から1年間の兵役生活に入っているという彼だが 復帰後の新たな作品を心待ちにしたい。 物語は全く関係ないのだが・・・ 本作のヴィッキー・チャオが時々ベッキーに見えたのは私だけ? 2012年 台湾・中国合作<「大阪アジアン映画祭2012」にて鑑賞>
by sabunori
| 2012-03-20 22:45
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