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主役のリン(エレン・バーキン)という女性に全く感情移入できない。 子供たちがそれぞれドラッグ依存症だったり軽い自閉症だったり自傷癖があったりと 悩みが尽きないのは理解できるが、この母親じゃ子供たちもなかなか 立ち直れないのも無理はない・・・そんなふうに思ってしまう。 現実を受け止めて仁王立ちして子供と向き合う姿勢が見られない。 問題が起こると他人のせいにする。 すぐに泣く。 私が一番苦手なタイプの女性だ。 元夫ポール(トーマス・ヘイデン・チャーチ)と再婚した妻パティ(デミ・ムーア)の もとで育った長男の結婚式。 式で母親として花婿である長男と歩く役をリンに決めた長男。 式の寸前にそれを知って怒り出すパティ。 そんなパティをうんざりした顔つきで眺めるリンだが、私はそんなリンを見てうんざり。 長男が「自分と一緒に歩く」と言い出した時になぜ 「育ててくれたお母さん(パティ)に感謝の気持ちを込めて一緒に歩きなさい」 と言えないのだろう。 せめて「2人のお母さんと3人で・・・」でもいいではないか。 リンがそう言い出さなかったのはきっと「元夫とその妻が自分から長男を奪った」 という恨みからに違いない。 「彼らが自分から子供を奪った」 「母親なのに私の味方をしてくれなかった」 リンという女性はこうやって全てを他人のせいにして今の自分の環境を嘆いている。 身近にいたら思わずブン殴ってしまいそうだ。 リンの目を通して描いているからだろうか。 パティという女性がまるで悪役の如く語られているが果たしてそうだろうか。 確かに年甲斐もなく派手なミニのドレスでダンスに興じる姿には「おいおい・・・」と 思わなくもないが、現在の母親である彼女が長男の結婚式を仕切って何が悪いのだ。 おかしいと思えば正面から自分の思いをぶつけるパティはきっと 子供たちの育て方でもそんなふうに真っ直ぐに向き合ってきたのだと思う。 私はパティという女性が嫌いではないし、友達にするならリンより絶対に彼女を選ぶ。 リンの悪口ばかりの感想になってしまったが、物語としても私にとっては その良さが全く伝わってこない作品だった。 サンダンス映画祭で脚本賞受賞と言われても「へぇ・・・」という感想しか出ない。 アナザ^・ハッピー・ディ ふぞろいな家族たち オフィシャルサイト
by sabunori
| 2012-12-11 21:18
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