アイム・ソー・エキサイテッド！

「アイム・ソー・エキサイテッド！」と言われても観ている私は全くもって
エキサイテッドではなかったワケだけれど。（笑）
じゃあなにゆえ観たの？と聞かれれば答えは「舞台が飛行中の機内だったから」。
そう、どうしても航空機を扱った作品はついつい観ないではいられないのだ。

作品全体に漂うのはひたすらゆる～い空気。
エキサイテイングなシーンなんて皆無だったような。
・・・とはいえ私は決して嫌いではないのだが。
でも万人向けとは決して言えないのでヒトにお勧めすることは、ない。
ファーストシーンでアントニオ・バンデラスとペネロペ・クルスのゴージャス・２ショット。
事件の発端はこの２人によって作られたワケね。

マドリッドからメキシコシティへと向かう空の旅。
ところが整備士のミスで着陸不能であることが離陸後発覚。
騒ぎが大きくならないようエコノミークラスの乗客は
睡眠薬入りのドリンクを飲まされ全員爆睡中。
・・・ってそんなのアリ！？
おまけにエコノミークラスを担当するＣＡたちまで全員眠らされていた！

満杯のエコノミークラスとは対照的にガ～ラガラのビジネスクラス。
そこが一番リアルだったりして。（笑）
機内の内装やシートは色合いも含めかなりクラシカルで可愛らしい。
機能優先で味気ない今どきの飛行機よりも断然ステキ。
でもギャレイでオネエＣＡ３人組が準備する料理の様子を見ていたら
絶対乗りたくないわー！と思うコト必至。（笑）

この３人のオネエＣＡたちが「ビジネスクラスの乗客たちを不安にさせまいと
歌い踊る「アイム・ソー・エキサイテッド」。
このシーンを眺めながら以前ＣＡをしていた知り合いのハナシを思い出した。
その知り合いは外資系航空会社でＣＡをしていたらしいのだが
ある日のフライトでスタッフたちが集められ、本作同様かなりシリアスな
シチュエーションに遭遇してしまったことがあったのだという。
ミーテッィングが終わると、日本人の彼女はさすがに緊張と恐怖を感じたらしい。
ところが隣に目をやると仲間の外国人ＣＡが立ったままガンガン食事をし始めていた。
彼女曰く「これからのことを考えたらまず体力補給よ！」
・・このハナシを聞いたとき、私は見ず知らずのこのＣＡに拍手を送ったのだが
かくの如く日本人と西洋人では危機に直面した時の対処方法は全く違うのかも。

私が一番笑ったのは飛行機がある空港に緊急着陸する瞬間のシーン。
真夜中の静まりかえった無人の空港待合室。
そこにドーン！ガガガガ～ッ！！と物凄い音とともに機体が着陸（したらしい）。
その手の映画じゃないのだから迫力ある（そして金のかかる）着陸シーンなぞ
撮る必要は全くないワケで、音のみで済ませてしまうとは大胆にして潔し。

アイム・ソー・エキサイテッド！　オフィシャルサイト

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