文句なく良かったのは稲垣吾郎。
痴漢の罪を着せられ妻子と別れ現在は介護の現場でひっそりと
働く男。
勤務を終え田んぼのあぜ道を自転車に乗り帰宅する後ろ姿の哀愁に
思わず鼻の奥がツーン。
主演の女子高生には本田翼と山本美月。
女子高生特有の残酷さやまっすぐさが描かれていて悪くはないのだが
なぜこの2人にこだわったのか。
高校生という役にはやはりどこか無理がある。
もう少し等身大のキャスティングは考えられなかったのだろうか。
本作のあらすじには「人が死ぬ瞬間を見たいという思いを抱く2人の少女」
とある。
確かに「死」は主人公たちの周囲に漂うものの、それほど死に対する
執念を彼女たちから感じとることはできない。
そのため鑑賞前に想像していたある種ドロドロとした作品のテイストとは
異なる結果となった。
予想外ではあったがこれが思いの外よかった、ような気がする。
ただあの人があの人とつながって・・・と少々世間が狭すぎるのは気になった。
子役のメガネの男の子、ものすごい存在感。
彼には一本取られた。
ああ、そうきたか!と軽い敗北感に見舞われた。
少女 オフィシャルサイト