シンプルといえば褒め言葉になるが予想外な展開もほとんどなく
劇終まで想定通りの物語は進んで行く。
杜汶澤(チャップマン・トウ)監督・脚本・主演の本作とくれば
チャッピーファンにとっては大いに魅力的な作品だったのだろうか。
私としては可もなく不可もなく・・・というのが正直な感想。
しかし日本の香港映画ファンの間で杜汶澤人気はなかなかのものゆえ
鑑賞後のサイン会では人数制限が行われていた。
(次の作品上映時間との関係だろう)
鑑賞しながら多分会場の観客全員の頭には1つの疑問が湧いていたはず。
つまりそれは・・・
「空手道」というタイトルで空手を扱っておきながらなぜK-1で戦うのか?
というコト。
嘘っぽくない日本の常識について細部までこだわり、そのご意見番として
主人公の父であり空手の師匠を演じた倉田保昭氏からさまざまな
アドバイスをいただいたということだが、このK-1試合については
倉田氏からのNG意見はなかったのだろうか??(笑)
主演の鄧麗欣(ステフィー・タン)は今回の大阪アジアン映画祭では
「
どこか霧の向こう」にも主演しており、昨年の「
女士の仇討ち」にも
主演とご縁のある女優さんだが同一人物とは思えないほどすべて全く違った
役柄なのがスゴイ。
本作では撮影前に倉田氏のもとで空手の基礎を学び、半年経ったところで
これならどうにかというGOサインが出てからの撮影開始となったとのこと。
トラムと並んでランニングするトレーニングシーンとBGMの津軽三味線の
コラボレーションにワクワク。
しかし何よりも驚いたのは杜汶澤が過去に6年間倉田師匠のもとで
空手を学んでいたという意外な真実。
知らなんだ~~。
2017年 香港映画<「大阪アジアン映画祭2018」にて鑑賞>