※ネタバレしてます
スランプに陥った作家デルフィーヌ(エマニュエル・セニエ)の前に
突然現れた美しいファン、エル(エヴァ・グリーン)。
2人は意気投合しあっという間にエルはデルフィーヌの家に住みつき
マネージャー的役割を担うようになる・・・。
エルの目的が見えないまま嫌な予感が徐々に増幅していく。
エルの素性が見えそうで見えてこない。
と思ったらあの結末!
最初に「あれ?」と違和感を感じたのはTシャツだった。
デルフィーヌが着ていたTシャツを別のシーンではエルが着ていた。
その時は洋服を共有するほどの仲になったのか?と自分の違和感に
蓋をしたのだが・・・。
後で思い返してみればエルに呼び出された早朝のカフェでも
店員はデルフィーヌにしか話しかけなかった。
まるでそこにはデルフィーヌしかいないかのように。
(このあたりは「シックスセンス」を思い起させるエピソードだ)
そう考えればデルフィーヌの代わりにエルが引き受けたはずの講演を
すっぽかしていたことも合点がいく。
その時点では単に「エルがデルフィーヌを陥れようとしている」と
勘違いしていたのだが。
そう考えていくとおそらく見逃している伏線はいくつもあるのだろう。
もう1度観てそのあたりを確認してみたいと思わせる作品だ。
・・・デルフィーヌに起こるこの体験は母から受け継いでしまったものなのか、
それとも作家という職業が彼女を追い詰めていくのか。
いずれにせよ作家というのは身を削って作品を産んでいく
壮絶な生業であることは間違いない。
告白小説、その結末 オフィシャルサイトフランス・ベルギー・ポーランド合作